私の好きな大前研一氏の著書。内容は、プレジデントの「日本のカラクリ」で連載されていたものからピックアップし、加筆修正、再構成されたもののよう。
大前氏の著書は、論理が明確で非常に読みやすい。
大前氏は以前、東京都知事選挙に立候補しており、そんな大前氏が今の日本の課題をどのように考えているのかは非常に興味深いと思い、読みました。
以下、気になった点まとめ。
長期衰退を止めるには移民政策しかない
大前氏が以前から言っている通り、人口減少が引き起こす問題を解決しなければ、長期衰退は止められない。
労働人口が減る=払う税金も減るというだけでなく、国の安全や治安を守るような組織すら機能しなくなってくるのが問題だと提起している。
移民を受け入れると治安が悪化すると安直に考えずに、学歴や収入、犯罪歴をベースに受け入れるなど、計画性をもったやり方を整備すべきだという考えには納得できました。
独身男性の身としては、カッコいいエリート外国人が入ってくると、独身男性が余ってしまうという別の心配もありますが。。。
エネルギー戦略
最近、火山の噴火の話をよく聞くので、日本は火山国家だと改めて認識している。
そのため個人的には、地熱発電が有力な代替エネルギーだと考えていた。
一方、大前氏の考えでは、地熱発電を建設したい場所は大抵国立公園の中にあるので、地熱発電を作るには、法律を改定したり課題は山積みだといい、原発の代替にはなり得ないという。
元原子力エンジニアの大前氏ということもあって、原子力抜きには考えられないという主張。きちんとした福島原発の事故調査、対策をした上での条件付き再稼働ということのよう。
足りない電力は、サハリンなどから超高圧直流送電などを使って引いてくる方法や、ガスパイプラインを引いて原料を入手するなどの方法を提唱している。
シェールガス革命
恩恵を受けるにはまだ一定の時間がかかるという内容。なぜなら、アメリカで一旦液化して日本に運ぶ必要があるため。
以上、ありがとうございました。