不言実行は美徳だが、ビジネスで評価されるのは有言実行
以前、英会話のクラスを受講しているときに「変えたいと思っている習慣のようなものはあるか?」という会話をしました。
私は次のように講師の外国人の先生に言いたかったのですが、うまく伝えられませんでした。
「多くの日本人は、不言実行が美徳だと小さいときから教えられてきている。一方で、ビジネスの場面では有言実行が評価される。この行動を変えるところに苦労している。」
ビジネス以外で有言実行が評価される場面はあるのか?
抽象的なことを言っても通じなかったので、不言実行の例として次のようなことを言ったんですが、これは外国人の先生も理解してくれました。(日本の文化を良く程度理解されている方なので。)
「朝早く登校し、教室に来てみると床が汚れていた。なので、そっと掃除をする。しかし、掃除をしたことは誰にも言わない。」
同じ例を有言実行バージョンに直そうとして次のようなシチュエーションが出てきました。
「朝早く登校し、教室に来てみると床が汚れていた。なので、みんなが来るのを待つ。みんなが来ると、おれ掃除するよ!と宣言して掃除をする。」
嫌な奴なんですよね。。。これがどうしてビジネスの場面で評価されるんでしょう。
もう一度考えてみると、この例は、「掃除をする」という実行をする前に宣言をすることになっていますが、「床が汚れていたら掃除をする」という実行をする前に宣言をすることにすると、シチュエーションが変わってきます。
「これから、朝早く教室に来て床が汚れてたら掃除する」と宣言していた子が、朝教室に来てみると掃除をしていた。
見違えるほど、いい人になりました。これは評価されても良い人ですね。
有言実行が良いのは目標を達成しやすくなるから
有言実行というのは自分の目標を宣言するということですよね。その方が目標を達成しやすくなるから、評価されるのだと思います。ビジネスの世界では結果を出すかどうかが評価されますから。
では、なぜ評価されるのかというと、「目標を宣言することで協力者が現れるから」だと思います。これはいろんな本で挙げられているノウハウですね。
ビジネスの場を例に考えてみると、次のような例があります。
不言実行の例:
誰かが必要としそうな資料をコツコツ作る。そしてできた段階で資料を公開する
有言実行の例:
「こういう資料をXXXまでに作ります!できたら皆さんにシェアします!」と言ってから作成して、期日までに作る。
きっと、不言実行のパターンは資料の質の面で失敗します。一方で有言実行の例では、「この内容を入れて欲しい」「自分のこの情報を使って欲しい」と言った話が来るかもしれません。そうなると、作った資料は使われる資料となりますね。
また、不言実行の例は、途中で辞めてしまうという逃げ道があるし、有言実行の例だと、他の人もすでに同じものを作成しているというような、ダブルエフォートになることもないという点で有言実行の例がいいと、論理的に説明できそうでした。
これが、ビジネスの場で、不言実行よりも有言実行が評価される例だと思います。
「有言実行」「不言実行」で検索したらこんな本が出てきました。
やっぱり下の「不言実行」の方がカッコよく思える。「コミットする」嫌いですね。こういう用語使うの。
不言実行こそが我が人生―柔道と植木業で切り拓いた私のアメリカ
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